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賃貸物件の契約

先日、不動産賃貸仲介大手のアパマンショップで、爆発事故が発生しました。札幌の店舗で消臭用スプレー缶120本ほどを室内で噴射したことが原因とされています。

信じがたい原因で発生した爆発事故だったこともあり、連日大きく報道されました。除菌の売り上げノルマがあったことや、除菌費用を徴収しているのに作業していない物件もあったと報じられ、契約問題まで発展しているようです。

賃貸契約の際には様々な名目でお金をとられることも珍しく無いですが、入居者は、除菌のようなオプションを断ることはできるのでしょうか。部屋を借りる際の諸費用について考えたいと思います。

賃貸住宅の契約をする際は多くの書類にサインを求められ、多くの書類を受領します。

書類のなかには入居前に支払いを要する費用の明細書があり、敷金や礼金、仲介手数料などとあわせ、問題の「除菌費用」が含まれています。

契約時のあわただしいときに大量の書類をもらうので、細かい部分は見落としがちです。明細に当然のように含まれていると支払い義務があると思われがちですが、契約内容をしっかり確認することが必要です。

除菌費用の負担が義務であるかどうかは、これが契約に含まれているかで決まります。

契約に含まれていなければ、何も根拠のない費用徴収といえます。

これから賃貸住宅の契約を検討している人は、契約内容をしっかり確認して、義務となっていないのであれば、仲介会社と交渉をして断ってみるといいでしょう。

除菌費用のほかにも、契約の時点で請求される費用のなかには、本当に負担する必要があるのか疑問に思うものも多いのです。

鍵の交換費用はどうでしょう。これは本来、家主が負担するべきものではあります。賃貸住宅の契約は、家主からすれば住宅用として家を提供することで家賃という対価を得る契約です。つまり、家主としては入居者が安心して住むことができる住宅を提供することが前提となっているので、そのためには家主が新しく鍵を取り替える必要があるわけです。

原則はこうなのですが、契約上、鍵の交換費用は入居者の負担とする特約を設定することは認められています。こうなると、契約上の義務として鍵の交換費用の負担せざるを得なくなってしまいます。

現在、家賃保証会社の利用が求められるケースが多くなっています

以前は、賃貸住宅の契約をする際は、保証人を用意するように言われ、多くは親族が保証人を引き受けてくれるケースが多かったのですが、近年では家賃保証会社の利用を求められるケースが増えています。

家賃保証会社とは、賃貸住宅の契約の保証人を引き受けてくれる会社です。保証人を引き受ける親族がいない場合、保証人を引き受けてくれるから便利ですなどと言われることもあります。しかし実際には、家賃保証会社が保証人を引き受ける際「家賃保証会社のための保証人」を準備してくださいと言われることも少なくないのです。

例えば入居者が家賃を滞納し、家賃保証会社が家主に立て替えて支払った場合、入居者は家賃保証会社に支払いをすることになります。その支払いを保証する人が必要というわけです。

これでは何のための家賃保証会社か……と言いたくなりますが、家主からすると入居者の家賃不払い等のリスクを軽減できるため、入居契約の義務としているケースが多くなってきています。

次に更新事務手数料ですが、賃貸住宅の契約は1年更新や2年更新であることが多いが、更新の際に不動産業者に対し「更新事務手数料」の支払いを求められることがあります。

入居者はあくまで家主との間で賃貸契約をしてはいるが、不動産会社とは何も契約関係にありません。不動産の管理と管理委託契約をしているのはあくまで家主です。

契約更新時に契約書を再作成する必要があって、管理を委託している不動産業者にその作成をさせるのであれば、家主が事務手数料を負担すべきようにも思います。しかしなぜか契約関係にない入居者が負担させられている例は多いのです。

この契約事務手数料は地域差もありますが1万円や2万円程度と金額が小さいこともあり、冒頭で触れた除菌費用と同様、裁判にまで発展したケースは少ないです。

契約条件の見直しがあり変更内容を契約書類にする必要があればまだわからなくもないですが、自動更新をして契約書の再作成さえしないにもかかわらず、更新事務手数料だけしっかり徴収している例もあります。

賃貸住宅の契約をめぐっては、家賃のほかに様々な名目での費用が発生します。今回のアパマンショップの件ではその一端が問題となったわけですが、入居者としては自分の支払うべき費用について、今一度確認してみる必要があります。

                                                    

category : ブログ | posted at 2019.1.18

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