「ペアローン」で住宅ローン契約することについて十分検討が必要です。住宅ローンは単独債務と連帯債務・連帯保証に分かれます。
ペアローンとは、同一物件に対し、ご夫婦または親子等が各自の収入を基準にそれぞれ住宅ローンを申し込む方法です。よって、各々「単独債務」のローンを組むことになります。
それぞれが「単独債務」を組むペアローンにはメリット・デメリットがあります。
■ペアローンのメリット
・借入可能額が大きくなる
一人では希望の融資額まで到達できなくても、ペアローンを組むことで融資金額を増やすことで、希望の物件を購入できる可能性が高くなります。たとえば、夫だけでは3,000万円までしか借りられなくても、夫が3,000万円、妻が2,000万円を借りることで5,000万円の物件を購入できます。
・夫婦で異なる金利タイプや返済期間を選べる
借入金額だけでなく金利タイプや返済期間、返済方法を申込人それぞれが選べ、働き方・収入の種類に応じたローン設定ができるので、それぞれにあった形での返済が可能です。例えば、夫は変動金利、妻は固定金利など異なる金利タイプを選ぶことで、世帯での金利上昇リスクに備えることができます。
・夫婦で団体信用生命保険に加入できる
申込人それぞれが団体信用生命保険に加入すると、どちらか一方の申込人が死亡または所定の高度障害状態になった場合、該当の申込人の住宅ローン残高が0円になり、万が一の場合の債務負担を軽減できます(夫婦連生団信)。
※金融機関によって取り扱いがない場合もあります。
・申込人それぞれが住宅ローン控除の対象となる
申込人はどちらも住宅ローン控除の対象となり、一人での単独債務や連帯保証と比較して減税効果が大きくなる可能性があります。
■ペアローンのデメリット
・現状の収入を維持できないリスクがある
どちらかの収入が減少したり、退職により無給になった場合でも返済額は変わりません。このリスクは重点的に検討すべきです。
「フルタイムからパートになった」「病気やけがで就業時間が減った」「子の受験のためにどちらかが退職した」といった場合でも同額のローンを払い続ける必要があります。2人で家計を支えることを前提としているため、返済額が大きいと1人の負担が大きくなります。
こうしたリスクを考慮して、夫だけの年収で検討する・もしくは妻の年収が半分になったとしても安定した返済が継続できる目途をつけるといったご家庭も存在します。
・離婚時にはトラブルに発展する可能性がある
夫婦でペアローンを組んでいる状況で、ローン返済中に離婚に至った場合、ローン残債や物件の所有権に関して話し合う必要が出てきます。なぜならペアローンは単独ローンとは違い、2人が共有名義となり物件の所有権を持つためです。離婚後もペアローンを返済しながら住み続けるのか、もしくは売却するのか、双方の合意のもとで結論を出さなければなりません。
ペアローンを解消する場合、具体的には以下2つの方法が考えられます。
1.物件を売却して住宅ローンを完済する
2.ペアローンを一本化してどちらかが居住を続ける
どちらの方法を選択しても、それぞれリスクを伴います。
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