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2021年9月

境界線上のブロック塀は要確認!

皆様は、把握されていますか?

 

土地の境界線上に塀が設置されているケースを良く見かけます。

こういった塀が老朽化して修繕が必要となっている場合、

「誰が費用を負担すべきか」という問題が生じます。

結論から言うと、「塀の所有者」に修繕する責任があります。

 

そこで問題となるのが、塀の所有者が誰に帰属するのかです。

最高裁判所の見解によれば、塀の設置費用を負担した者という事になります。

所有者が変わってしまったなどで、費用負担者が分からない場合は、共有とし推定されます。

(民法229条)

 

老朽化が進み、塀の建替えが必要となった場合、塀の撤去費用については

「塀の所有者」が負担しますが、再築費用については協議の上、折半して再築するか、

それぞれが自分の敷地内に新しい塀をつくる事になります。

 

境界線上の塀は、その所有や修繕などが具体的に明白にされていない場合は、

トラブルの原因になりますので、注意が必要です!

 

例えば、、、

40年も前に隣人の費用で建てた境界線上のブロック塀(塀の所有者は隣人)が、

老朽化が進み危ないので解体してほしいといった時に、

通常なら撤去費用は隣人という事になります。

ところが、ややこしいのが、隣人の所有者が変わってしまい、

「そんな前のことは知らない、境界線上に建てたのなら双方の物だから折半で」と

主張をされてしまった場合、相手が塀の費用を出した(所有者である)ことが立証できないと、

折半になってしまう可能性もあるので注意が必要です。

逆もしかりで、自分が購入した物件の境界線上の壁は、実は旧所有者が「塀の所有者」

だった場合は、解体費用や修繕の費用が発生することがありますので注意が必要です。

 

こういったトラブルを避けるために、私たちは

塀の所有関係や修繕について取り決めや合意関係の資料はないか、

または隣人のご意向も確認させて頂きます。

そのような資料等がない場合は、

前述のとおり民法の規定から「共有」と推定されることになります。

共有の場合、上記のような資料がない場合には後々隣人のトラブルを防ぐ為にも、

不動産の引渡しを受ける前に、

売主である現所有者と隣人者との間で「合意書」や「確認書」のような書面を、

取り交わしてもらい、不動産の引渡しをさせて頂きます。

 

皆様のお家やご実家は大丈夫でしょうか?

塀の所有者を確認し、書面に記録しておくことをお勧めします!

category : 不動産について | posted at 2021.9.26
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