「子育て支援型」「地域活性化型」などフラット35で新しい金利優遇制度が2017年4月より始まりました。融資比率、団信加入・不加入によって金利は異なりますが、20年の借入期間で当初10年間が最初の10年が0.67%から1.45%とかなり低金利です。
この金利を見ると「借り換えしようかな」との思いがよぎる方も多いでしょう。ちなみにフラット35の基準金利は、2006年11月時点で3.78%でした。例えば、100万円の住宅ローンを10年間借りたとして、金利0.8%と金利4.0%のときの返済額の差を比べてみましょう。0.8%で元利均等の場合月額8673円、4%で元利均等だと月額1万124円、差額は月額1451円、年額1万7412円、10年だと17万4120円です。
つまり、1000万円の住宅ローンなら、10年で174万1,200円も返金する額が異なるのです。1000万円で10年と、そう高額ではない額で比較的短期間の住宅ローンでも、金利差3.2%で約174万円も差がついてしまうのです。住宅ローンが3000万円だった場合は、500万円超を余計に払わなければならないのです。
ただ、住宅ローンを借り換えるということは、新しく住宅ローンを組み直すことでもあるのです。
費用は、印紙代、期限前返済に伴う完済手数料、借り換える金融機関の事務手数料、登録免許税(抵当権抹消)、登録免許税(抵当権設定)、司法書士への報酬、保証料等になります。合計で約20万から約80万円にもなります。
例えば、フラット35の住宅ローン残高2700万円、25年間の場合、住宅ローン借り換え費用は合計で約80万円かかるのですが内訳は、以下のようになります。
印紙代:2万円
抵当権抹消登記:2000円
抵当権設定登記(借り換え時軽減無):2700万円×0.4%=10万8000円
司法書士報酬 抹消・設定登記合計:7万5000円
金融機関の融資事務手数料:2700万×2.16%=58万3200円
完済手数料:無料
保証料:無料
ちなみに、金融機関の融資事務手数料は約3万円~5万円で定額のところもあります。住宅金融公庫のフラット35では保証料は無料ですが、期間25年で2500万円の住宅ローンの場合、金融機関によっては一括前払いで約50万円、借入利息に組み込むと約85万円になります。
費用をかけてまで住宅ローンを借り換えるのなら、やはりメリットのある形で借り換えるといいですね。どのような条件ならメリットがあるのでしょう?一般的には、下記の条件を満たしたときに住宅ローン借り換えのメリットがあると言われています。
住宅ローン残高が1000万円以上ある。
借り換え後の金利が借り換え前の金利より1%以上低い。
ローン期間が10年以上である。
ただし、現在保証料が無料の銀行もあり、住宅ローン借り換えのメリットは出やすくなっています。各銀行を比較してみると良いでしょう。最初の住宅ローンのときより健康状態が悪くて、団体信用生命保険に入れない等、住宅ローンの借り換えが難しいこともあるでしょう。
住宅ローンの返済条件を変更して借りることも可能かも知れません。審査や所定の手数料が必要なこともありますが、今住宅ローンを借りている金融機関に問い合わせてみましょう。
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